2/07/2013

今回の舞台公演を終えて

もっともっと舞台でやっていきたいので、
今後のためにも今回の舞台公演で感じたことを箇条書きしておく。

まず、役についてはざっくりいうと、息子役。
親父が病院で死ぬ直前に最後の言葉を告げるのだ。


①リハと本番はいい意味で全然違う
リハで自分のイメージまで持っていけなかったとしても気にすることはない。
本番のが役を生きやすい。雰囲気や自分の中でのしっかりとした緊張感が役を生きるのを盛り上げてくれる。


②舞台は生モノである
映画とは違う。良いシーンを撮っといて何回も流すことはできない。
でもそこが、舞台の醍醐味。
同じ役で同じシーンをするのでも、その前の時と全く同じになることはないのだ。
俺は、初日に自分の中でかなり納得のいくものができたから、しばらくは毎回その初日と同じような感覚になるようにトライしてしまった。それは違う。毎回違うものが生まれることを楽しむのだ。

同じルーティーンで準備したって、同じ動きをしたって完璧に同じ芝居が生まれることはない。
そのライブ感を理解してからは随分と動きが変わった。


③時間に支配されない
舞台は本番前の準備などもあり、映画のように時間通りに始まることは多分少ない。
もちろん、できる限り定時通りに始めるのが演出側がするべきことではあるが。
逆算して準備をしてもなかなかうまくピタッとフィットはしない。
そこで気持ちがブレないようにする。


④役者それぞれによって本番への気持ちの持っていき方は違う
自分は一人になりたい人。
中には周りと会話することによって、気持ちを維持させる人もいる。
今回の舞台で特に自分のリズムを狂わされることはなかったが、このことは頭の片隅に入れておこう。


⑤リラックスさせすぎない
自分は身体からというのを意識して入っていくタイプ。
本番前の準備であまりに身体を自由に利かせようとするあまり、フニャフニャって方向へいってしまった時があった。ちゃんと程よい緊張感は常に保っておく。


⑥しっくりきてたものがそうならなくなったら、違うアプローチを試してみる
演技ってのは人間の身体面・精神面を使う、とても繊細なもの。
感覚が新鮮味をなくしてしまうこともある。
そういう時は今までとは違ったアプローチを試みる。
攻め方は百億通りあるんだから。


⑦本番はその場を生きるだけ
本番になったら、その場を生きるだけ。
役やシーン、セリフなどのことはどっかへ追いやる。
感情をプッシュしたりは絶対してはならない。
そうなってもいいように全てを本番までに完全に自分に染み込ませておく。
最近、演技をしないことをちょっとずつ身につけられている気がする。
その場で思った、いわゆる直感に近い感覚で動く。
心の声をちゃんと聞いてそれに委ねることが大事だ。


⑧見せるものであることはちゃんと分かっておく
⑦の一方で、これも頭に入れておかなければいけない。
特に、最終日はこのボーダーをちょっと飛び越えてしまった気がする。
その場の感覚に入り込むあまり、お客さん側から見たらお芝居としての魅力がなくなってしまったんじゃないかなんて思うのです。まー、実際に感想を聞いたわけじゃないから分からないんだけどね。


⑨呼吸・胸の部分はオープン・胆
この3つが今のとこ、自分にとっては一番大事なものたちかな。


⑩楽しむ、そしてパッション!!
いい演技をしようとする必要なんてない。
その場を楽しむこと♪
そして、あとは精神論になってしまうが、気合いと情熱…w



色々あったけど、本当にやってよかった。
本番前にいざこざあったって、公演終わった後に皆に喜んでもらって、その代償として拍手頂けるのは何回やっても幸せなのです。

そして、この舞台を通じてもおそらく役者として成長していると思う。
客観的に考えて、人間らしい感情の波を持てるようになった。
たとえば、笑顔でいようと思ったのにそうしようと思えば思うほど逆に涙出てきちゃったり、
なにか感情出てきそうになったら、それを思いとどまらせたり…
リアルな人間像に近づけるようになった気がする。


ありがたいことに、3月・4月も公演予定がある。
毎月、公演があるなんて役者として本当幸せなことだ。
日本にいたら、こんな風にはいかないのかな…?

引き続き頑張ります。

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