6/06/2016

トロントでコマーシャル撮影

ご無沙汰してます。
昨日、コマーシャル撮影へ行ってまいりました。

実はよーくよーく考えるとコマーシャルの撮影に役者として参加するのは実は、初めてだったのです!ありがたいお話です。

ここだけに記しますが、朝8時集合だったのに私は寝坊をして9時到着となってしまいました…
撮影に支障はなかったものの、1時間の遅刻。
なんとアンプロフェショナルなことでしょうか…恥ずかしくて、情けなくて仕方ないです。
撮影自体では役者としてそれなりに貢献できたと感じていますが、今回のクライアントからは雇われることはもうないでしょう…

本当恐ろしいのは、撮影の現場にはたくさんの人がそれぞれの仕事をやっており、たかが一役者の俺が遅刻しても、そんなのどこ吹く風っていうところ。
小さなコマーシャル撮影でしたが、それでも自分が大車輪の小さな一角に過ぎないことを実感しました。
遅刻する旨を伝えた相手は、撮影会社の1st ADの人。
遅刻すると言ったところ、クライアントのプロデューサーに伝えておきますと。

図として整理するとこうなる↓↓
俺→Actingエージェント→キャスティング会社→クライアント(コマーシャルを出す元会社)
↓                               ↑
コマーシャル撮影会社→→→→→→→→→→→→↑


役者として配役されるまでは、エージェント経由で連絡がきて、当日の詳細は撮影会社から連絡が来るという仕組み。

こうやって考えると、役者として役をもらうってことは、その役が大きかろうと小さかろうととても大変なことだし、奇跡的なことだと実感する。だから役が取れた時は本当感謝しよう、うん。

そして話を戻すと俺が遅刻をしてしまうunproffesionalな姿勢がどこまで自分に影響を及ぼすのかすら全く見えてこない。
とても良い勉強になりました。
やってしまったことは仕方ないので、今後は気をつけます。

また、興味深いのは日本とはビジネスのシステムが違うところ。
日本で俺が遅刻したら、事務所が現場で怒られ、俺が事務所から怒られるという仕組みになると思う。
北米では役者ビジネスは、あくまでも自分が自分の雇用主。
全ては自己責任ということになるのである。


さて、撮影の話をしましょう。
今回の設定は、クライアントとミーティングをするcreative directorの一人という役回り。
creative director役が10人以上いて、皆トガッててとにかくこの会議をだるいと感じてる中、一人ずつ自己紹介をしていくという状況。
Group creative directorだったり、Associate creative directorだったり、名前の自分の担当を言ってくだけ。
コマーシャルってこともあり、役者に与えられたものはそんな難しいものではない。

リハーサルする。
一人ひとりが名前を言い、そしてI'm creative director, I'm associate creative director....と流れ作業で言っていく。
…俺だけ明らかにアクセントがある。
何度やっても他の人たちと言い方が違う。
別に何言ってるか分からないとかじゃないし、大きなことではない。問題はない。
俺自身が気にしてるだけだった。


で、順番に自分のショットの与えてもらう。
そして俺の時。
AD:「君、どこ出身?」
俺:「日本です。」
AD:「そしたら、もう少しジャパニーズアクセントつけてやってみて。」
俺:「はい。アイム、アソ-シエイトクリエイティブディレクター。」
AD:「いいねー。グローバルなdirectorチームって設定にしよう。苗字は?」
俺:「タムーラ(ジャパニーズアクセント風)」
AD:「最高。じゃーフルネームで言ってね。」
俺:「おっけー」

別に悔しくはない。
アジア人は俺以外にいなかったし。
で、やっぱ思うのは誰もがそうだろうけど、自分がコンプレックス・欠点と思ってることこそ、自分が他の人と違い、個性を発揮できるとこなんだと。
間違いなく俺が一番個性的だったし、みんな俺の名前を最初に覚えたと思う。

うん、本当に良い勉強になった。
公開が楽しみです。
遅刻が影響しててカットとかされてませんよーに。